親権で家庭裁判所が見るポイント-父母の属性
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属性とは、収入、年齢、健康状態、生活環境、子供に対する愛情、子供と接することができる時間など、あらゆる面での親の現状を意味します。
収入については別途説明していますが、収入が多くても子供と接する時間が少なければ良いはずがなく、健康を損なっていると子供が親を失う可能性も高くなります。
これらの属性は、当事者である親の陳述、家庭裁判所の調査などによって、時間を掛けて把握していくものであり、単に書面上の記載だけで判断されるべきではありません。
親権者を決めることは、子供の今後にとって大きく影響を与えますから、家庭裁判所は子供にとって緊急を要する事態が無い限りは、早急に親権者を決めようとはしないのです。
親権者の現状と、子供を引き取って暮らした際の将来像を見据え、子供の福祉と利益を熟慮して家庭裁判所は親権者を定めます。
全てにおいて片方が優れているということはあり得ず、必ず子供にとっての利益と不利益が存在します。
ですから、あなたは夫が親権者となるよりも子供にとってプラスと思える点はアピールし、マイナスに思える点は改善する努力を示すことです。
社会においては、マイナスを放置してプラスをアピールするよりも、マイナスを無くしプラスに転じるように努力することが評価される場面は実に多くあります。
調停委員は社会経験を積んだ有識者なので、あなたのそうした姿勢は必ず心証に残ります。
一度、あなたと夫の属性の違いをリスト化して、比べてみるとわかりやすいでしょう。