離婚届を勝手に出されてしまった時－離婚は認めない　２

すでに夫が再婚していた！

夫が既に別の女性と再婚している場合には、とても大変です。

再婚相手と夫が、同意の上で婚姻届を出していれば有効な婚姻なので、婚姻を取り消さなければなりません。

そうしないと、離婚が無効になることで、夫はあなたと再婚相手の2人と婚姻していることになり、重婚になってしまうからです。

あなたとの離婚が無効であることを認め、簡単に夫が再婚相手と離婚してくれるなら話は早いですが、恐らくそうもいかないでしょう。

そこで、夫と再婚相手を相手方として、重婚を理由にした婚姻取消しの調停を、協議離婚無効確認調停とは別に申し立てる必要があります。

ただし、婚姻取消しの調停が先に成立してしまうと、離婚が無効にならなかったときは重婚ではない婚姻が取り消されて問題になりますし、そもそも離婚が無効だからこそ重婚が成り立ち、婚姻取消しの請求ができるため、理屈上は離婚の無効が先です。

そして、調停で離婚が無効であることに夫が合意しない場合、夫が調停に出席しない場合、調停が不成立になってしまうので、残された道は離婚が無効であることを訴えて裁判を起こすしかありません。

このケースで、一旦成立してしまった離婚を無効とするためには、非常に労力が掛かります。

そして、面倒な手続きや申し立てを、離婚届を勝手に出されたあなたが主体となって行っていくことになります。

調停や裁判は時間も掛かるので、争い続けるためには絶対に離婚しないという強い意志も大切です。

離婚が無効になると、今度は婚姻の取消しですが、重婚状態で明確な法律違反ですから、婚姻取消しはそれほど労力を必要しないでしょう。