母子生活支援施設とは?-離婚後の生活
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以前は母子寮と呼ばれていた母子生活支援施設は、児童福祉法に基づいた施設で、離婚等で母子家庭となった又は類似する状況の家庭に対し、自立の促進と生活支援を行うため、住居などの提供を行っています。
また、DV被害から逃れるため、一時的な滞在先としても利用されています。
母子生活支援施設は、原則として18歳未満の子供を養育している女性を対象としており、入所者だけではなく退所者についても、生活支援をしているのが特徴です。
住居としての存在はもちろんですが、生活相談、子育て支援、就労支援など、生活支援の全般をサポートしており、その活用が注目されるところです。
居室は世帯で独立していますが、建物としては複数世帯(15世帯から20世帯程度が多い)が一体となり、職員を配備してサポートにあたっています。
離婚やDV被害の増加傾向から、多方面での支援が期待される母子生活支援施設では、徐々に職員数が増加しており、平均では10人程度の職員が存在します。
入所者の約半数は、2年未満の入所期間を経て自立していますが、十分な収入を得られない事情などで、10年以上の長期間にわたって入所するケースもあることから、母子家庭の自立の難しさを浮き彫りにしています。
なお、母子生活支援施設に入所したからといって、就労に制限があるものではなく、入所者は正規雇用・非正規雇用のどちらも存在し、生活保護の受給者もいますし、児童扶養手当や児童手当も受けられます。
ただし、就労していても非正規雇用の割合が高く、収入が少なくて自立が難しいため、公的扶助があっても母子生活支援施設に頼らざるを得ない家庭も多いようです。
母子生活支援施設で実施されている事業には、前述のようにDVシェルターとしての緊急的な役割の他にも、保育所の代わりに利用されるなど様々です。
全ての施設で同じサービスが提供されているとは限らないので、この点は実際に聞いてみるしかありません。