調停で相手が来ないときは?

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調停で相手が来ないときは?

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調停では、相手方が出席しないということが珍しくなく、特に相手にとって不都合があるような調停を申し立てられた場合に良くあります。

実際に外せない用事があって調停に出席しないよりも、欠席のほとんどは話し合う気がない、面倒くさい、放置しても大丈夫と思っているなどの理由です。

例えば、離婚調停(夫婦関係調整調停)において、調停に出席せず何度か調停期日を迎えると、1ヶ月に1回程度の調停ではあっという間に数ヶ月過ぎてしまいます。

調停前置主義から、いきなり裁判を起こせないことを逆手にとって時間稼ぎをするケースもあれば、本当に来られない理由があるのかもしれません。

いずれにしても、相手方が出席しない調停期日が続くと、調停は不成立に終わるか、取下げを勧められます。

どちらかというと取下げを勧めると言われていますが、これは取り下げると調停がなかったことになるのに対し、不成立にすると調停の件数に対する成立の割合が下がるからだという説があり、真偽のほどは定かではありません。

なお、調停で相手が来ないとしても、強制的に出席させる方法はなく、法律上は5万円以下の過料に処されますが、過料も強制的に徴収する方法がないので、事実上は欠席に対する対抗手段はないと思いましょう。

調停が不成立になった場合は、申立ての種類(事件の種類)によって審判に自動的に移行したり、申立人が提訴して裁判を起こしたりすることになります。

調停を取り下げた場合には、審判への移行は当然なく、審判の申立てができる内容なら審判を、裁判を起こせる内容なら提訴します。

調停を取り下げると裁判はできないように思えますが、調停を相手方が欠席して応じない場合は、実質的に調停をすることが不可能ですから、解決するためには裁判しかなく、家庭裁判所がその経緯を相当と認めれば裁判手続きは開始されます。

裁判を欠席してしまうと、一方的な判決になってしまう可能性があり、調停には出席しなくても、裁判には出席するか代理人を立てるのが普通です。