親権で家庭裁判所が見るポイント－監護の体制と実績

監護の体制とは、子供を安全に健やかに育てられる環境が用意できているか、子供のそばにいられる監護者となる者がいるかということです。

監護の実績とは、離婚時にまでに監護してきた実績ということなので、ほとんどのケースでは母親が有利です。

母親が不利になるとすれば、仕事をしていないのに育児をないがしろにしている場合、更にそれが原因で離婚ということになればなおさらでしょう。

また、共働き夫婦では、子供が幼い場合どちらかの実家に預けるか保育所に預けるかするでしょうから、条件は五分五分で夫の実家に預けていたら実績面で不利は免れません。

実績という点では、離婚前に別居している場合、あなたが子供と暮らしていると有利になります。

それは、離婚後に夫と暮らすよりも、現在既にあなたと暮らしている事実を重く見て、環境が変わることが子供にとって有益ではないという判断がされる可能性が高いからです。

従って、別居を始める段階ではあなたに離婚の意思は無くても、親権のことを考えると、離婚になることを想定して別居時から子供と暮らす選択をしたほうが良いことになります。

逆にあなたが単身で家を出た場合には、夫と子供が暮らしている現状をもって、夫に有利になることを覚悟しなくてなりません。