親権は母親が有利
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親権については、母親が親権者となる割合が高く、更に子供が幼いとその傾向は顕著に現れます。
これは、子供が母親から生まれ、母乳を飲んで育ち、母親に抱かれて眠るという出生からの乳児と母親との結びつきを考えると、ある意味やむを得ないのかもしれません。
現代では、いろいろな育児スタイルがあるとはいえ、いくら男女平等といっても生物学的に決定的な違いがあるのですから、幼い子供からすると母親にすがって生きていくのは自然であるとも言えるでしょう。
一方、父親の多くは育児を母親に任せ、生活費を得るために外で仕事に出て行きます。
なおさら、母親と子供の結びつきは強く、少なくとも小学校に上がる頃までは、子供は母親に寄り添って生活を送るのが、現代における家庭でも多く見られます。
本来、家庭裁判所は夫婦を平等に見なくてはなりませんが、こうした都合上、子供の利益を考えたときに、子供が幼ければ監護権については母親寄りになるのを避けられません。
むしろ、幼い子供を父親が親権者になって引き取る場合には、母親に子供を渡せない具体的な理由を必要とするほどです。
そして、家庭裁判所の調停委員は比較的高齢で、昔ながらの夫婦の生活スタイルであった可能性が高く、男女1名ずつの調停委員でも、育児については女性の調停委員に一日の長があります。
要するに、親権者は母親とすることに有利に働く土壌が元々あるということですね。
ですから、あなたが親権者となるためには、有利な土壌を生かして更に婚姻後の生活が成り立つことを立証できれば、それだけでも親権を得る可能性は高いでしょう。
ただし、離婚の原因があなたにもあって、原因にもよりますが子供に影響を与えるような内容であると、調停委員の心証も悪いばかりか、子供の福祉にとって良くないと判断される可能性が高くなります。